「誰の言葉」で伝えようとするのか?
Web制作をする上で、ライティングの能力というのは必須とも思う。
ただ、なんていうか、しょっぱいものが最近多くてつらい。
なんか、もらったもので変だなぁって思うものに共通点があったのでいくつか。
自分の言葉を使う
例えば、
・「[屋号名]が選ばれる理由」
みたいなもの。
いや、あのね。Webサイトって自分たちで作るぶん、
どうしても手前味噌感が出てしまうのはよくある。ホントある。
とは言え、そうしない工夫が大事じゃないですか。
「選ばれる理由」って誰の言葉かって言ったら、
制作をしている第三者の言葉なんですよ。
だってね、
選ばれているのは・・・サイト運営会社(者)
選んだ理由をもっているのは・・・閲覧者
じゃないですか。
そうすると、「選ばれる理由」って言葉自体は、
第三者視点の言葉になるわけですよ。
『客観的に、傍から見てて、このサイトさんが閲覧者に選ばれている理由は〜』
ってことになるわけです。
でも、「サイトを閲覧してもらう」という行為自体は、
サイト運営会社と閲覧者の間の取引であって、
別にサイト制作者が云々口出すことじゃないじゃない。
例えば、
「私たちがたくさんの方からご依頼いただく理由」だったら運営側の言葉だし、
「[屋号名]に頼んで良かった! と決めたポイント」とかだったら閲覧者側だし。
別に同じ言葉でも表現っていろいろあるじゃないですか。
いや、選ばれる理由ってキャッチは、これはこれで使うシーンはあるんだけどね。
「誰が」「誰に」伝えている言葉なのか?
結局、言葉というのは誰かから誰かに伝えるものである。
僕らのような制作者というのは、どうしても第三者の立場になることが多い。
その立場の中でできることはたくさんあるのだけれど、
だからこそ、どちらかに寄り添うことだってできるんだよ。
別にそうすることが正義ではないのだが、
根本の問題は「伝わらないこと」だ。
制作に従事する以上、特に、広告と分野で活動する以上、
人に伝えることが仕事であり、伝わることが義務だと思う。
そうすると、ゴミみたいなキャッチを作ることはないと思うのだけど、
現実はそんなゴミみたいなものが多くてホントに嫌になってしまう。
伝わる喜びを知らないのなら、広告の仕事なんかやめたほうが、
もっと楽しく人生を送れると思うわけです。